1.112023
イベントレポート「ゆめ・まち 大人の社会科見学in西宮2022」 1-1/はまの社会科見学 阪神間の浜辺に想いを寄せるジオラマ風ミニテラリウムづくり!
「ゆめ・まち 大人の社会科見学」は、こどものころの社会科見学で感じたあのワクワク感はそのままに、大人になった自分の視点から見る「まち」の魅力や課題を考えることで、「まち」をもっと好きになるプログラムです。
2022年度も西宮を取り上げ、阪神間を中心に、全国から18歳以上の西宮を新発見・再発見したい方々にご参加いただき、地域団体・企業と協働してオンラインと対面で開催しています。
<第1期:はまの社会科見学>の第1回目は、11月25日(金)19:00~21:00に「阪神間の浜辺に想いを寄せるジオラマ風ミニテラリウムづくり!」をオンラインで開催しました。
≪浜を「まもり・つかい・そだてる」里浜づくり≫
まずはNPO法人チーム御前浜・香櫨園浜里浜づくりの二宮 毅行さんから、御前浜・香櫨園浜の景観保全の取組や環境、歴史についてお話いただきました。
御前浜・香櫨園浜は、桜並木で有名な夙川の河口に広がる、大阪湾では貴重な自然海浜です。アニメ「火垂るの墓」の海水浴シーンにでてくることで有名で、江戸時代末期に勝海舟が海防のためつくった「西宮砲台」を含む御前浜は、重要名勝地に指定されています。
海水浴場や釣り堀になっていた時期もありましたが、水質の悪化で閉鎖。そこで荒れた浜をきれいにするプロジェクトが立ち上がりました。
御前浜・香櫨園浜は都市部から自転車で行くことができる浜ですが、色々な生き物が生息しており、生き物好きの二宮さんは珍しいカニを見つけて大興奮したんだとか。
そんな素晴らしい環境を次世代に繋げていきたい。この環境をイベントなどを通じて子どもたちの記憶に残して、もしも西宮を離れることがあっても、その記憶が西宮を思い返すきっかけになってくれるように…という思いでご活動を続けられています。
今回はそんな御前浜で集めた砂や貝を皆さんのお手元にお届けしました。
≪浜辺に想いを寄せて…ジオラマ風ミニテラリウムづくりに挑戦!≫
続いてガーデニングやインテリアをテーマとしたイベント等で、ワークショップや講師をされているポイエシスの藤山 文さんにレクチャーいただき、御前浜・香櫨園浜をイメージした手のひらサイズのミニテラリウムと砂ボトルを制作しました。
まずはミニテラリウムをつくります。
思い思いの浜のイメージで、苔マットをカットしたり、カラーサンドで海を表現していきます。御前浜にある国の史跡「西宮砲台」は、なんと取手のツマミで再現!
次に砂ボトルを制作します。
ボトルには、御前浜によく放置されてしまう炭を割って閉じ込めます。二宮さんによると、炭は有機物の最終形なので分解されずに浜に残ってしまうそうで「皆さんも訪れた際には必ず持って帰って」とのこと。
take only memories,leave only footprints
「持って帰っていいのは思い出だけ、残していいのは足跡だけ」
メッセージのこもったタグ付きの素敵な砂ボトルが出来上がりました。
≪大好きな自然を活かしたまちづくり≫
ここで5分間の休憩をはさみ、参加者の皆さんにはおやつと飲み物をご準備いただき、和やかな雰囲気で二宮さん、藤山さんとのクロストークが始まりました。
昨年から、毎回テーマにちなんだおやつのご紹介をしていますが、今回は香櫨園浜の近くにある「あおやま菓匠」さんという和菓子店にお願いし「香櫨園浜」というお菓子を特別にご準備いただきました。
クロストークでは、まず、ワークショップに使用した貝を初めて手に取ったときの感想を藤山さんにお伺いしました。貝にあんなに色々な形があるなんて知らなかったとのこと。
二宮さんからは名前に「コウロエン=香櫨園」と入った貝(コウロエンカワヒバリガイ)の名前の由来などもお話しいただきました。
また、二宮さんと藤山さんに共通している「自分の好きな事を通したまちづくり」についても、それぞれお話を伺いました。自然の資源を活用し、居心地の良い空間づくりをされているお二人。「花もお手入れをしたらきちんと返してくれる。里浜づくりも手を入れることで景観も維持できる」という二宮さんのお話や、「お花はみんなで共有できて、(それを大切に想う気持ちは)拡がっていく。それが大きな輪になって、まちづくりにつながる」という藤山さんのお話が印象的でした。
最後に、参加者の皆さんに、今回のワークショップを通して思う「明日からやってみよう!と思うアクション」や感想をご記入いただき、制作したミニテラリウムと一緒に記念撮影をしました。
素敵に仕上がったミニテラリウムを見るたび、御前浜・香櫨園浜に想いを寄せていただけると嬉しいですね。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!