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イベントレポート「ゆめ・まち大人の社会科見学in西宮」 03新酒の季節!酒樽からつくるカトラリーワークショップ

「ゆめ・まち大人の社会科見学」は、ワークショップやレクチャーを通して西宮を「再発見」「新発見」していただき、身近な社会課題を知って、明日からのアクションへとつなげていく全4回のプログラムです。

2021年度は西宮を取り上げ、阪神間を中心に・全国から18歳以上の西宮に興味のある方々にご参加いただき、地域団体・企業と協働してオンラインで開催しています。

第3回目は、1月14日(金)19:00~21:00に「新酒の季節!酒樽からつくるカトラリーワークショップ」が開催されました。

≪西宮のお酒のこと、知っていますか?≫

まずは西宮観光協会の大野さんから西宮の酒蔵や酒樽について、お話いただきました。

今、西宮には12の酒蔵があり、実際に酒造りをしているのは6蔵ほど。

昔から酒の運搬に使用されていた酒樽ですが、奈良の吉野杉を使い、木の中心の香りが高い赤い部分が樽の内側にくるように切り出されて、酒樽が作られているそうです。

現在は杉の香りがお酒にうつった頃合いをみて、瓶に詰められているとのこと。お酒と杉の香りも楽しめる樽酒、近頃は飲みやすいサイズで販売もされているそう。ぜひ皆さんもお試しください!

≪お箸と箸置きづくりに挑戦!≫

つづいては、うたたねの山極さんによるカトラリーワークショップです。

酒樽の廃材を使って箸と箸置きを作りました。クラフトナイフでの削り方の説明があり、早速箸づくりが始まりました。途中、削り方のコツを確認しながら、参加者の皆さんは黙々と熱中して木材を削られていました!

普段使うものだから使い心地にこだわって、自分になじむ形を探りながらつくることができるのが、手作りの良さですね。

杉の箸はコーティングせずに、そのまま使えるそうです。また、汚れたらヤスリで削ってメンテナンスをすれば長く使用できるので、使えば使うほどどんどん愛着があふれるお箸ができたのではないでしょうか。

≪宮水の保全と樽酒の歴史≫

箸づくりを続けていただきながら、再度、西宮観光協会の大野さんのお話をお聞きしました。

西宮の酒造りに欠かせない宮水は、西宮の地域で3つの伏流水が合流することで、ミネラルが豊富で鉄分が少ない酒造りに適した宮水となっているそうです。この貴重な天然資源を後世に残すため、保全条例の制定もされています。

また、昔はお酒を樽に詰め、船で江戸に運ばれていたそうで、新酒の季節に行われる新酒番船というレースがあったお話や、「灘の下り酒」という言葉から「くだらない」という言葉が生まれたというお話など、参加者のみなさんはとても熱心にお聞きいただいていた様子でした。

5分間の休憩の間に、参加者の皆さんにはおやつと飲み物をご準備いただき、次は本日ご登壇いただいた大野さんと山極さんに再登場いただいて、クロストークタイムに突入しました。みなさんも、金曜日の夜にゆっくりとしていただきながら、遠足のおやつタイムのようなホッとした気持ちでご参加いただきました。

毎回テーマにちなんだおやつのご紹介をしていますが、今回は大野さんおすすめの、酒樽の形をした煎餅をご用意いただきました。

灘五郷の酒蔵それぞれの銘柄の焼き印がされており、西宮のお土産にぴったりのお菓子です。また、おいしい樽酒の紹介もしていただきました。

クロストークでは、まず、山極さんから、箸づくりの材料となる樽材を初めて手にした時に感じられた思いを伺いました。酒樽として使われていたものが、さらにもう一回用途を変えて使えるようにするということに感慨深さを感じたとのこと。

樽材は大野さんいわく、「使用後には香りが酒にうつり、なくなってしまうこともあり、廃棄されることが多い」とのことでしたが、山極さんは「良質な材であることから何かリサイクルできるような取り組みができたらいいですね」とおっしゃっていて、今回の取組みから西宮ならではの新しい商品ができそうな期待があふれました。

また、お二人から今回のワークショップを通じて取り組んでいきたいと思われたことをお聞きしました。

山極さんからは「モノづくりのワークショップなどを通じて、木材も食材のようにどこからどのように手元に届いたものなのかを考える機会をつくっていきたい」

大野さんからは「こういったイベントをきっかけに周りの方にも共有してもらって西宮のことをもっと知ってもらえる機会になれば」とメッセージをいただきました。

これからも西宮のお酒や水のことなど、参加いただいたみなさんが、興味をお持ちいただいたことを、もっともっと楽しみながら、西宮についてさらに興味を広げていただけたらと思いました。

最後に、参加者の皆さんからも、今回のワークショップで感じた「明日からやってみよう!と思うアクション」や感想をお聞きし、樽材で作ったお箸と一緒に皆さんで記念撮影しました。

「物が作られる過程に思いを馳せて生活する」「酒樽の再利用について、もっと知りたい」「木工細工にはまりそうです。日本酒のタルがほしい!」など、皆さんそれぞれの想いを教えてくださいました。

この箸を使うことで、今日の想いを明日からのワンアクションにしていただけたらと思います。

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