9.252021
イベントレポート「阪急阪神 ゆめ・まちソーシャルラボvol.67 ゆめ・まち 森のおくりものでクラフト体験!」
国土の約7割が森林の日本ですが、森の材を薪や炭のエネルギー源として使わなくなり、昔ほど森林の手入れの機会が減りました。でも本来は、森の自然を保つために不要な木を切り、薪にしてエネルギーにしたり、チップにして土に還したりして有効利用させることができます。
そんな森林保全の取り組みを楽しく学ぶと共に、伐採した木のスライスや木の実、小枝を使ってオリジナルのクラフトを制作するイベントを、6月27日(日)にオンラインで開催しました。
講師は、NPO法人こども環境活動支援協会の長手聖美さんです。
まずは、参加してくれたみなさんにクイズ!
「さあ、これはなにかな?」
こたえは・・・
お、みんなすごい! よく知ってる!
「つぎの虫はなにかな?」
コガネムシ?タマムシ?ミドリムシ
正解は・・・そう、⓶タマムシでした!
次はコナラという木の樹液に集まってくる虫についてクイズ。赤い丸がついているこの虫はなんでしょうう?
こたえは、オオムラサキ! 難しいけど知っている子もたくさんいました!
次はコナラの木に集まってくる虫の順番を教えていただきました。
木は、それぞれの虫にとって、とても大事な存在だということがわかりました。
森の保全活動について知ろう。
木と虫のことを知った後は、森の保全や環境について学びます。
森の保全活動には、間伐や下草苅り、間伐した木の利用などがあります。
間伐とは、スギやヒノキなどの人工林の木々が成長にともなって、混みすぎずに最適な間隔にするために、一部を間引いたりすること。間伐を行うと、木は枝葉を広げまっすぐに育ちしっかり根を張ります。私たちの地域では常緑樹で覆われた森が増えたため常緑樹を間引いたり除伐することでコナラ等の常緑樹が成長できる環境を整えています。
森を明るくするために「木こり」の体験などもします。
伐採した木の幹は、薪として使われます。
森を保全するには、森の木と虫と人のはたらきで、森の材を循環していくことが大切とお話しされます。
そもそも、「ごみ」とは人間が作り出した自然に還りにくいもののことで、森には本来「ごみ」はありません。森の中の自然循環の中に、プラスチックなどの「ごみ」は持ち込まないようにしなければなりません。
<森のおくりものでかわいい動物をつくろう>
いよいよ、森からのおくりもの「木の枝やどんぐり」などを使って、クラフト制作です。
木の枝やどんぐりなどを組み合わせて、カブトムシを作っていきます。
森のおくりものは形が様々なので、みなさんがそれぞれに工夫をしながら、制作していきました。
保護者のみなさんにもお手伝いいただき、一生懸命作ってくださっている様子が画面から伝わってきました!
さらにキットでお送りしたどんぐりなどを使って、カブトムシ以外のつくり方なども教えて頂きました。それらを使った素敵なタペストリーのご紹介もしていただきました。
夏休みの宿題に作ってみるのもいいですね!
それぞれに個性が光るカブトムシを手に、記念撮影です!
長手先生への質問コーナーでは・・・
「間伐材はどのくらいたくさんでますか?」
→間伐や伐採などの作業をしたらしただけ出てきます。薪やクラフトの材料づくり、堆肥をつくってカブトムシが育つチップ堆肥場(たいひば)などに使います。
※堆肥・・・わらや枯れ草、枯れ葉、藻類などの植物や、鶏ふんや牛ふんといった家畜のふんを堆積して発酵させたもの
「子供にも保全活動ができますか?気軽にできる環境保全はありますか?」
→子どもたちが自然の中でできることは、キャンプ場やバーベキューの時に、プラスチックなど循環しないもの=ゴミを、残さないこと。自然の中には本来ゴミは無く、自然界に循環しないものがゴミとなります。
保護の観点からいうと、動物の保護のための寄付活動もすぐにできます。
生き物を最後まで責任を持って飼うこと、外来種を自然に放たないこと。
むやみに自然を開発したりしないこと。自然と共生するにはどうしたらいいかなど考えてみてくださいね。
などお答えいただきました。
森にあるものは、森からのおくりもの。
楽しいクラフト制作を通じて、環境保全・森林保全に興味をお持ちいただけたのではないでしょうか。
これをきっかけに、ぜひ、自然あふれる里山などに足を運んでみてくださいね!
参加してくださったみなさん、講師の長手聖美さん、ありがとうございました。