6.282018
イベントレポート スタジモソーシャルゼミ vol.1 働くオジサンとオバサンの「孤独」についてのレクチャー
こんにちは、スタジモにしのみやです。
今日は6月20日(水)に開催した
「スタジモソーシャルゼミVol. 1 働くオジサンとオバサンの『孤独』についてのレクチャー」のイベントの様子をお伝えします!
当日は、「孤独」についての最新の議論の動向をふまえ、参加者の方と共に考え、その感想を共有しようというイベントでした。
モデレーターは、㈱ライフデザイン阪急阪神 石原敏孝さん 中野優さん
まずは、参加者の皆さんから、イベント参加のきっかけなど簡単な自己紹介をしていただきました。
定年後の自分を考え始めた方、親の病気や高齢化に直面し孤独を身近に感じ始めた方、お仕事で孤独に向き合う事が多い方などがご参加くださっていました。
皆さんは最近公開された映画「終わった人」ご覧になりましたか?
大手銀行の出世コースから子会社への出向、そのまま定年を迎えた主人公。図書館通いやジムなどで体を鍛えることは、いかにも年寄りじみて抵抗があり、職探しをすると高学歴や立派な職歴がかえって邪魔する…。これからどうするの?惑い・あがき続ける主人公がある人物との出会いで運命の歯車が回りだす…。という内館牧子さん原作「終わった人」(講談社)の物語。
老後何をするのがHAPPYか?というテーマだけれど、今まで仕事一筋で来た世代が、いざ定年後「する事が何もない」現実に直面し、孤独を感じている。皆さんもそんな話を一度は耳にした事があると思います。
「今、『孤独』をテーマにした書籍や記事が非常に増えて来ていると感じる」と石原さん。
また、今後ますます女性の社会進出が進むであろう中、働くオバサンの「孤独」についても、今注目が集まっていて、最近テレビ番組などでも話題に取り上げられているそうです。
今回のイベント開催にあたり、石原さんが読まれた文献を一部紹介していただきました。
・「ハーバードビジネスレビュー6月号」ダイヤモンド社
成人の4割が自覚し、寿命を縮める病「職場の孤独」という伝染病
・「定年後―50歳からの生き方、終わり方」中公新書、楠木新著
・「世界一孤独な日本のオジサン」角川新書、岡本純子著
・「ソーシャルキャピタル入門」中公新社、稲葉陽二著
・「つながりと健康格差」ポプラ新書、村山洋史著
ここで世界では国をあげて「孤独」についての調査研究と対策が進んでいるというお話を聞きました。
日本では、それは全く進んでいないのが現状なのだそうです。
イギリスのレガタム研究所による世界のソーシャルキャピタルに関する調査の結果を見せていただきましたよ。
日本は全世界149ヵ国中101位。(ソーシャルキャピタルとは、家族以外のネットワークやコミュニティ、ボランティアや地域活動への参加など社会や地域における人々の信頼関係や結びつきの事)平たく言うと、家族以外とは、全く、あるいはめったに付き合わないと答えた人の比率が非常に多いという事。
ではなぜ、ソーシャルキャピタルが高い方が良いのか、孤独はダメなのかという事に話は進みます。
様々な研究が進む中で、見えてきた「孤独」が社会に与える影響について、いくつかの視点から教えて頂きました。
まず一つは、「孤独」は健康に影響を与える、という事。
孤独はストレスホルモンの分泌を引上げ、体の炎症レベルを高めてしまうのだそう。
米国ブリガムヤング大学 ホルトランスタッド教授の調査によると、社会的なつながりを持つ人は、持たない人に比べて早期死亡リスクが50%も低下するとの事。友だちが多い人は、ほとんどいない人よりも長生きするという結果が!
「適度な運動とバランスよい食事」は健康に大切だというのは皆が知る所ですが、これと同じくらい「友だち付き合いや、地域・人とのつながりが重要」ということなのだそうですよ。
他にも、職場への影響・地域への影響なども聞かせて頂きました。
最後に、皆さんの感想を伺い、シェアしました。
本日のレクチャーで「孤独」は、老後の個人の問題というだけではなく、今、社会全体の問題でもあるという事を切実に感じました。
今後の開催予定は、
7月4日(水)19:00~21:00
vol.2 働くオジサンとオバサンの「孤独」あるあるを話そうワークショップ
https://stajimo.jp/?event=180704stajimo
7月18日(水)19:00~21:00
vol.3 働くオジサンとオバサンが「孤独」にならない方法を考えようワークショップ
https://stajimo.jp/?event=180718stajimo
です♪
ご興味ある方は、vol.2からの参加でも大歓迎です!
ぜひお申し込みをお待ちしております。
一緒に孤独について考えてみませんか?